あそびの効能

興味のおもむくままに、手指をつかって行うあそびには、さまざまな効能があることが、科学的にも証明されています。

発想をかたちにする力がつく

草木や泥の手触り、季節で変わる外気の匂い、うつろう雲のかたちなど、そとあそびで得られる適度な刺激は、五感の発達を促し、豊かな感性を養います。砂場あそびや木の葉など自然のものを使った作品づくりは、型にはまらずにゼロからモノをつくることができ、発想力やクリエイティビティを育みます。

考える力を養う

季節の虫や草花とふれあえて、四季の変化を肌で感じられるそとあそびは、あたらしい発見の連続。「なぜ?」「どうして?」と考えることで、好奇心を育て、思考を深めるきっかけをつくります。その日の雲のかたちなど、身の回りの自然についての気づきを言葉にして身近な人と共有したり、観察日記をつけるのもおすすめ。物事をじっくりみる観察力が鍛えられます。

コミュニケーション力が育つ

公園や野原でのそとあそびには、偶然の出会いが多くあります。はじめてあったお友達と遊びをつくっていくとき、子どもの思考はフル回転。遊具をゆずりあったり、あそびのルールを決めたりとコミュニケーションをとるなかで、自分の気持ちを伝える力や合意を形成する力、感情を表現する力が育ちます。

強いからだをつくる

広い空間で日常的にあそぶことは、走る、投げる、跳ぶなどの基本的なからだの動かし方や柔軟性、瞬発力、バランス感覚などを養い、 からだを動かす意欲を育みます。近年嫌われがちな日光も1日30分程度と適度にあたることは大切です。体内にビタミンDを生成されることで免疫力が高まり、日光に含まれるバイオレットライトの効果で近視の進行も予防できます。

学びの基礎を育てる

知識やスキルを身に付けるうえで必要なのが、「集中力」と「継続力」。これらは、好きなことに夢中になって取り組む「フロー体験」を積むことで徐々に身に付くといわれています。子どもがあそびに夢中になっているときは、集中を切らすことがないように、急かさず、見守ってあげましょう。あそびの中で得られる小さな成功体験は、自分はやればできるという有能感を育て、勉強へのやる気を高めることにもつながります。